(2)損害賠償請求事件

 

この事件は、所有していた10階建区分所有マンシ

ョン9階1室の南西側隣地に、10階建マンション

新築計画が公示されたことことから始まりました。

 

10階建マンション新築計画が区分所有マンション

側への日照阻害、風害、テレビ電波障害、採光・通

風眺望阻害、圧泊感、プライバシー侵害等の生活環

境悪化に対する損害賠償を求めて争った事件です。

 

区分所有マンション管理組合理事会に組合員も参加

して、マンション新築計画の建築主・設計事務所・

建築請負会社から建築概要説明がありました。

 

区分所有マンション管理組合理事長からは、再度マ

ンション管理組合理事会での説明と同様の説明があ

りました。

 

区分所有マンション管理組合定時総会において、マ

ンション新築計画側から計画概要の説明と、日影補

償等の説明が、マンション管理組合理事会での説明

と同様再度ありました。

 

区分所有マンション側住人との質疑応答後、両者間

協議を継続させることで相互に確認しあいました。

 

協議を数回重ねて参りましたたが、マンション新築

計画側から、区分所有マンン側の要求を拒絶すると

の回答が届きました。

 

マンション新築計画敷地の古屋解体業者に指定して

いた解体工事業者の区分所有マンション管理組合理

事長に補償取りまとめを期待したものの、期待に応

えられなかったことへのマンション新築計画側の報

復と推測されました。

 

区役所建築調整課へ建築紛争等の予防に関する相談

に訪れましたが、都市計画法・建築基準法上は違法

ではないとの見解で解決案は示されませんでした。

 

区分所有マンシン管理組合から新築マンション計画

側への質問状に対しする回答書は、

①新築マンション共用廊下プライバシー対策は次回

 に回答する。

②区分所有マンション側へのプライバシー侵害対策

 は新築マンシ躯体完了後に協議の上実施する。

③日影図面は明日提出予定。

④日影補償は1時間当り7万円。

⑤建物資産価値減価等の補償無し。

との工事協定書案でした。

 

平成10年6月24日から平成11年6月6日の間

交渉10回・区分所有マンション管理組合総会・理

事会・隣地対策委員会を10回開催、住宅金融公庫

にも相談しましたが解決案は見い出せず、交渉は平

行線のまま解決を見い出せませんでした。

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平成10年6月14日に東京簡易裁判所民事第6室

に損害賠償請求申立を提出致しました。

区分所有マンション側は、専門誌建築知識1990

年11月号の商業地域の日影補償は1時間当り25

~40万円・工事迷惑料は月額2~3万円に準拠し

て日影補償1時間当り25万円・工事迷惑料月2・

5万円×工事期間を要求しました。

 

新築マンション建築側は当初補償案のままでした。

 

午後5時半からの夜間調停となり、申立人は隣地対

策委員4名、相手方建築主代理人弁護士1名、裁判

官1名・調停委員2名(各界学識経験者等)の構成で

した。

 

調停は申立人・相手方を個別に聞き取り方式で事前

に提出した意見書・証拠類の確認が主で月1回の割

合で開催し、調停は30分程度で閉廷しました。

 

間16回に及ぶ夜間調停の結果、裁判官から日影・

振動騒音等の紛争解決金として550万円の解決金

案が提示されました。

 

申立人・相手方双方とも解決金案に同意したことか

ら和解が成立しました。

 

紛争解決金550万円に加えて、別途ネズミ被害損

害金22万円余・プライバシー対策費18万円の計

590万円余が年末にマンション管理組合銀行口座

に振込まれました。

 

マンション新築計画側の当初補償予算額は329万

円と漏れ聞き及びました。

 

紛争解決金は調停諸費用の22万円余を控除した後

工事迷惑料については、

新築マンション側対面戸室      一律7万円

新築マンションその他の戸室     一律5万円

日影補償は解決金算出方式同様に、

新築マンション対面戸室側窓

         1㎡1時間当り 17,301円

北側除く他戸室窓1㎡1時間当り    7,718円

 

この調停を弁護士に委任した場合、報酬規準による

と着手金は最低額が10万円以上、報酬は賠償金の

7%相当額の41万円以上賠償金の30%相当額以

内の合計51万円以上になるものと推計されます。

 

法律事務を業としない私人でも、裁判官の許可を得

れば代理人・補佐人になることが出来ます。

 

民法は私人間の財産関係・家族関係を規制する原則

法です、権利の行使・義務の履行は相手方と信義に

従い実行し、公共の利益と一致すべきこと、権利を

乱用しないことを基本にしています。

 

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