(3)不動産引渡命令事件

 

この事件は、東京地方裁判所の競売において落札し

た借地権付き建物の引き渡しを求めて、借地権付き

建物を占有している前所有者を借地権付き建物から

の退去と、借地権付き建物に残留している家具等残

留物の撤去を求めて強制執行に訴えた事件です。

 

競売で落札した買受人が申立人となり、前所有者を

相手方にして、買受人が借地権付き建物の所有権移

転登記を受けており、所有権者である上から平成1

2年10月11日東京地方裁判所民事第21部に不

動産引渡命令申立書を提出いたしました。

 

平成12年10月13日には不動産引渡命令が申立

通りに下り、相手方にも不動産引渡命令書が2度送

達さされましたが、不在で戻されてきております。

 

申立人も相手方に任意での建物からの退去と、残留

物の搬出について話合いを求め書面を2度投函しま

したが、返事はありませんでした。

 

仕方なく強制執行に頼らざるを得ず、平成12年1

1月21日東京地方裁判所執行官に強制執行申立書

を提出いたしました。

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平成12年11月28日執行官・申立人債権者・立

会人及び解錠技術者を伴って建物引渡執行現場に臨

み、借地権付き建物内へ解錠技術者に解錠させ立ち

入りました。

 

強制執行は次の事を行います。

①借地権付き建物の占有状況を調査する。

②借地権付き建物内に存在する動産の品目・数量等

 を調査し、その搬出・運搬・保管に必要な作業員

 梱包資材運搬車両等の見積をする。

 

最後の調査部屋に相手方債務者が在室しており、執

行官の強制執行の説明・質問に応えておりました。

 

債権者は、債務者が目的建物から退去・残留物の搬

出等の任意履行に期待を示したたことから、強制執

行手続きを留保し次回強制執行日を平成13年1月

24日と指定告知されました。

 

その後目的建物からの任意退去と残留物放棄を条件

に30万円を支払うことで債務者と「和解書」を締

結し残留物の「放棄書」に署名押印を得ました。

 

直後に借地権付き建物出入口の鍵を交換しました。

債務者が借地権付き建物を占有し続けていた事情は

転居費用捻出のためと推測されました。

 

借地権付き建物の土地所有者の国から底地権を買い

受け、借地権付き建物の解体撤去と残留物の搬出・

運搬の全てを建物解体業者に請負わせ、土地を更地

にして建築設計士に売却致しました。

 

今回分かったことは、強制執行は不動産等を占拠す

る者らを強制退去させること・残留物を強制撤去し

・処分すること、の出来る公権力の行使であること

でした。

 

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