(12)請求異議等事件

この事件は、平成21年境界確定請求事件・平成24年間接強制決定事件
の両判決で被告敗訴の
不服から、立場を原告に変え東京地方裁判所民事5
0部へ
訴えてきた事件です。

原告の請求の趣旨は、次の通りです。
 ①境界確定請求事件判決による強制執行を許さない
 ②間接強制決定による強制執行を許さない。
 ③間接強制申立を受け精神的損害に対する賠償金100万円を支払え。
 ④訴訟費用は、被告の負担とする。

被告は両判決の原告建物軒・庇・コンクリートたたき・給湯器の越境部分
の収去土地明渡しは履行途中の状態で、両判決は履行されていないこと。
加えて、原告主張の境界線沿いに有刺鉄線張り鉄パイプ柵を設置したこと
から、強制執行妨害を受け間接強制申立をしたと答弁書で反論しました。

平成21年境界確定請求事件で、鑑定書を作成した土地家屋調査士作成の
原告建物土台と境界線との離間距離図面を証拠として提出いたしました。
被告提出証拠の測量図面に照らして、原告が独自で設定主張してきた境界
線に沿った、越境部分のみの収去に終わらせていると反論したのです。

平成24年7月12日第1回公判から平成26年5月22日の判決までの
21回にわたり、裁判が行われました。
その間、原告は証拠に偽装写真を用いる等して、原告主張の境界線に固守
しておりました。

又、被告準備書面で水道メーター部分の土地の取得時効の権利を条件付で
放棄すると述べた真意を、原告代理人弁護士は民法147条3号に該当し取得
時効は
中断すると主張してきました。

民法147条(時効の中断理由)3号(承認)は、債務者側が債務を承認した場合
は時効の進行が中断される
と解すべきが相当で、被告の場合は既に時効が
完成
していると反論しました。

裁判官からは平成21年境界確定請求事件判決の境界線を、原告は越境し
ていないことの証明をするよう原告に要求しました。

原告は測量を実施し原告建物軒・庇・コンクリートたたき・給湯器の越境
部分収去を自ら行いました。

その後、原告は平成21年境界確定請求事件判決付属図面に即した測量図
面を提出してきました。
原告建物軒・庇・コンクリートたたき・給湯器の越境部分の収去土地明渡
しは完了しました。

平成21年境界確定請求事件判決の図面にも被告水道メーターの1部分が
越境していましたが、前所有者が建物新築当初から設置したものです。
すでに取得時効が完成しており、前所有者から所有権を取得し登記を経た
第3者の被告に対しては原告からは対抗することが出来ないものでした。

原告からの悪質な嫌がらせ・強要を止めさせ後世に禍根を残さないために
被告は被告水道メーターの収去と引換に土地の境界点に境界標を費用折半
で埋
設し、境界線に費用被告負担で境界石を埋設する提案をしました。

原告からは、原告提案に加えて境界線内側にフェンス柵を設ける和解案が
出されてきました。
然し、原告和解案の裏には原告の有刺鉄線張り鉄パイプ柵を復活させ、被
告の隣接する被告敷地への立入りを妨
害する意図が隠されているものと推
察されたのです。

被告は原告からの嫌がらせ・強要を牽制出来る被告水道メーター越境部分
の土地登記が出来る権利を保持するために被告提案を撤回し原告提案を拒
否しま
した。

判決は、次の通りでした。
①平成24年間接強制申立事件の決定に基づく強制執行は236,791
を超える部分については認
めない。
②その他の原告請求は棄却する。
③訴訟費用は3分の2を原告負担、3分の1を被告負担とする。

訴訟費用額確定処分については別案件ですので別途記述いたします。

原告はこの事件に並行して、東京高等裁判所第22民事部へ間接強制決定
に対する抗告事件を訴えていましたが、その後抗告人が抗告の取下書が提
出し
たことで抗告事件は終了しました。

今回分ったことは、同様の案件で地方裁判所と高等裁判所で同時に争うこ
とは無いことでした。
今回不法行為により被害を被った当時は予見出来なかった損害が、相当期
間経過した後に生じた場合には消滅時効は進行しないことを知りました。

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カテゴリー: 日記